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企業経営の日独比較
―産業集中体制および「アメリカ化」と「再構造化」―

山崎 敏夫 著


第1刷発行日2017/10/17
判型A5判
ページ数636ページ
本体価格4,200円
定価
在庫状況在庫あり
ISBN978-4-8394-2168-7
内容
 敗戦国でありながらともに主要な貿易立国となった発展の共通性と相違性に着目、根本的要因を企業経営のあり方に求め、諸要因に関する独自の知見を提示。

目次
序章 企業経営の日独比較――その課題と方法――
 第1節 企業経営の日独比較の課題
  1 本書の問題意識
  2 本書の研究課題
 第2節 企業経営の日独比較の方法
  1 基本的視点としての「企業経営の構造体系」
  2 国際移転の分析の枠組みとしての経営方式の「再構造化」

第1部 大企業への産業集中体制の日独比較

第1章 企業グループ体制の日独比較
 第1節 日本とドイツにおける大企業の解体とその影響
  1 日本における大企業の解体とその影響
  2 ドイツにおける大企業の解体とその影響
 第2節 日本における企業グループ体制の新しい展開
  1 6大企業集団の形成と企業グループ体制の新しい展開
  2 大企業の同一資本系列内におけるグループ化
 第3節 ドイツにおける企業グループ体制の新しい展開
  1 大企業の再結合の展開
  2 産業における企業グループ体制の新展開の意義
  3 銀行とのかかわりでみた企業グループとそれをめぐる論点
 第4節 企業グループ体制の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 企業グループ体制の日本的特徴
  2 企業グループ体制のドイツ的特徴

第2章 産業・銀行間関係に基づく産業システムの日独比較
 第1節 日本における産業・銀行間関係の展開
  1 企業集団における産業・銀行間関係と銀行の役割
  2 メインバンク・システムと系列融資に基づく産業・銀行間関係
  3 株式の相互持合に基づく産業・銀行間関係と銀行の役割
  4 役員派遣による人的結合に基づく産業・銀行間関係と銀行の役割
  5 産業・銀行間関係と企業統治
 第2節 ドイツにおける産業・銀行間関係の展開
  1 産業・銀行間関係に基づく産業システムの展開
  2 産業・銀行間関係と企業統治
  3 産業・銀行間関係の新しい展開とその意義
 第3節 産業・銀行間関係に基づく産業システムの日本的特徴とドイツ的特徴
  1 産業・銀行間関係に基づく産業システムの日本的特徴
  2 産業・銀行間関係に基づく産業システムのドイツ的特徴

第2部 経営の「アメリカ化」と「再構造化」の日独比較

第3章 インダストリアル・エンジニアリングの導入の日独比較
 第1節 インダストリアル・エンジニアリングの導入の社会経済的背景
  1 日本におけるインダストリアル・エンジニアリングの導入の社会経済的背景
  2 ドイツにおけるインダストリアル・エンジニアリングの導入の社会経済的背景
 第2節 日本におけるインダストリアル・エンジニアリングの導入
  1 インダストリアル・エンジニアリングの導入の全般的状況
  2 主要産業部門におけるインダストリアル・エンジニアリングの導入
 第3節 ドイツにおけるインダストリアル・エンジニアリングの導入
  1 ワーク・ファクター法の導入
  2 MTMの導入
  3 主要産業部門におけるワーク・ファクター法とMTMの導入
 第4節 インダストリアル・エンジニアリングの導入の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 インダストリアル・エンジニアリングの導入の日本的特徴
  2 インダストリアル・エンジニアリングの導入のドイツ的特徴

第4章 ヒューマン・リレーションズの導入の日独比較
 第1節 ヒューマン・リレーションズの導入の社会経済的背景
  1 日本におけるヒューマン・リレーションズの導入の社会経済的背景
  2 ドイツにおけるヒューマン・リレーションズの導入の社会経済的背景
 第2節 日本におけるヒューマン・リレーションズの導入
  1 ヒューマン・リレーションズの導入の全般的状況
  2 ヒューマン・リレーションズの諸施策の導入
 第3節 ドイツにおけるヒューマン・リレーションズの導入
  1 ヒューマン・リレーションズの導入の取り組み
  2 ヒューマン・リレーションズの導入の限界とその要因
 第4章 ヒューマン・リレーションズの導入の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 ヒューマン・リレーションズの導入の日本的特徴
  2 ヒューマン・リレーションズの導入のドイツ的特徴

第5章 フォード・システムの導入の日独比較
 第1節 日本におけるフォード・システムの導入
  1 市場の制約的条件のもとでの大量生産方式の日本的展開
  2 流れ生産方式の展開
  3 設備近代化の進展
  4 生産工程の同期化の追求とジャスト・イン・タイム生産の展開
  5 労働編成の日本的展開
 第2節 ドイツにおけるフォード・システムの導入
  1 フォード・システムの導入の全般的状況
  2 自動車産業におけるフォード・システムの導入とその特徴
 第3節 フォード・システムの導入の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 フォード・システムの導入の日本的特徴
  2 フォード・システムの導入のドイツ的特徴
 第4節 日本とドイツにおける大量生産システムの展開とものづくり
  1 大量生産の展開と日本的ものづくり
  2 大量生産システムの展開とドイツ的ものづくり

第6章 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入の日独比較
 第1節 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入の社会経済的背景
  1 経営教育改革の必要性とアメリカのイニシアティブ
  2 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入における生産性向上運動の意義
 第2節 日本におけるアメリカ的経営者教育・管理者教育の導入
  1 戦後の企業内教育の時期区分
  2 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入における官庁の役割
  3 アメリカ的管理者教育の導入
  4 アメリカ的経営者教育の導入
  5 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入に対する反省
  6 経営者教育・管理者教育の日本的展開
 第3節 ドイツにおけるアメリカ的経営者教育・管理者教育の導入
  1 経営者教育・管理者教育におけるドイツの大学の役割とその限界
  2 アメリカ的管理者教育の導入
  3 アメリカ的経営者教育の導入
  4 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入の限界とその要因
 第4節 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入の日本的特徴
  2 アメリカ的経営者教育・管理者教育の導入のドイツ的特徴

アメリカ的マーケティングの導入と日独比較
 第1節 日本におけるマーケティングの導入
  1 戦後におけるマーケティングの導入の歴史的段階とその特徴
  2 マーケティング手法の導入の全般的状況
  3 主要産業部門におけるマーケティング手法の導入
 第2節 ドイツにおけるマーケティングの導入
  1 アメリカのマーケティングの影響
  2 マーケティング手法の学習・導入の経路
  3 マーケティング手法の導入の全般的状況
  4 主要産業部門におけるマーケティング手法の導入
 第3節 マーケティング手法の導入の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 マーケティング手法の導入の日本的特徴
  2 マーケティング手法の導入のドイツ的特徴

第8章 事業部制組織の導入の日独比較
 第1節 日本企業における戦略展開と事業部制組織の導入
  1 多角化戦略の展開
  2 事業部制組織の導入
 第2節 ドイツ企業における戦略展開と事業部制組織の導入
  1 多角化戦略の展開
  2 事業部制組織の導入
 第3節 事業部制組織の導入の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 事業部制組織の導入の日本的特徴   1 事業部制組織の導入のドイツ的特徴

結章 日本とドイツの産業集中体制と企業経営
 第1節 日本とドイツにおける産業集中体制の戦後展開とその意義
  1 日本における産業集中体制の戦後展開とその意義
  2 ドイツにおける産業集中体制の戦後展開とその意義
 第2節 日本とドイツにおける「企業経営の構造体系」とその全体像
  1 日本における「企業経営の構造体系」とその全体像
  2 ドイツにおける「企業経営の構造体系」とその全体像
 第3節 日本とドイツにおける経営の「アメリカ化」と「再構造化」
  1 経営の「アメリカ化」における日本的適応とドイツ的適応
  2 日本における経営の「アメリカ化」と「再構造化」
  3 ドイツにおける経営の「アメリカ化」と「再構造化」
 第4節 戦後の日本とドイツにおける企業の発展とグローバル地域化への異なる道
 第5節 残された問題と今後の研究の展望

補論1 1970年代から80年代における生産システムの展開の日独比較
 第1節 1970年代以降の低成長期における生産システム改革の背景
 第2節 日本における生産システムの新しい展開
  1 日本的生産システムの展開
  2 日本的生産システムの構造と機能
 第3節 ドイツにおける生産システムの新しい展開
  1 ドイツ企業の生産システム改革
  2 生産システム改革の限界とその要因
  3 生産システムのキャッチアップとモジュール生産方式への展開
 第4節 生産システムの新しい展開と日本的特徴とドイツ的特徴
  1 生産システムの新しい展開の日本的特徴
  2 生産システムの新しい展開のドイツ的特徴

補論2 1990年代以降における株主主権的経営,コーポレート・ガバナンスへの転換の日独比較
   ――企業経営の「アメリカ化」の再来とその影響――
 第1節 1990年代以降の企業経営のアメリカ化における性格の変化とその意義
 第2節 日本における株主価値重視の経営モデルへの転換とその状況
  1 日本企業における アメリカ的「金融化」の影響
  2 株主価値重視の経営への転嫁の進展
  3 株主価値重視の経営モデルと日本的経営モデルのハイブリッド化
  4 株主価値重視の経営モデルと日本的経営モデルとの相克とその要因
 第3節 ドイツにおける株主価値重視の経営モデルへの転換とその状況
  1 ドイツ企業における アメリカ的「金融化」の影響
  2 株主価値重視の経営への転換の進展
  3 株主価値重視の経営への転換の限界
  4 株主価値重視の経営モデルとドイツ的経営モデルのハイブリッド化
  5 株主価値重視の経営モデルとドイツ的経営モデルとの相克とその要因
 第4節 株主価値重視の経営モデルへの転換の日本的特徴とドイツ的特徴
  1 株主価値重視の経営モデルへの転換の日本的特徴
  2 株主価値重視の経営モデルへの転換のドイツ的特徴

索引